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くるりん:ターン

北村薫さん。男性とは思えないほど彼が描く女性はかわいらしくて、文章も温かみがあるものです。
その北村薫さんの作品の中で、momo☆が大スキなのは「時と人」シリーズの三部作。三部作のタイトルは『スキップ』、『ターン』、そして『リセット』。


スキップ』は、17歳の女子高生が、時間を超え42歳の自分自身へと乗り移ってしまうタイムトリップもの。『ターン』は、交通事故のショックで、延々と同じ時間がくり返す異世界に紛れ込んでしまう話。そして『リセット』は時を越えて男女が再会する輪廻のお話。


その中でもmomo☆が一番気に入っているのが二作目の『ターン』。

ストーリーはこんな感じ。



主人公の真希はある日ダンプと衝突してしまいます。気がつくと、真希は前の日に戻っていたけど、その世界には真希以外誰もいないのです。そしてどんな一日を過ごしても、午後3時15分になると、また一日前の座椅子に戻ってしまうのです。ターン、ターン、その繰り返し。でもいつかはリターンしたい、帰りたい…と思う真希。そんな毎日が150日を過ぎた頃、突然電話が鳴るのです。その電話は現実の世界からのものでした。その電話だけを頼りに真希はターンから抜け出そうとし、最後の最後に奇跡が起こります。
物語は真希のことを『君』と呼ぶ『僕』の語りで綴られます。そして最後に『君』と『僕』が現実の世界で『再会』するのです。


 


実はmomo☆は高村薫さんの作品と勘違いして買ってしまったのです(笑)。
でも読んでみると、これが超ラッキーな勘違いだったのです。とっても楽しく読ませていただきました。


主人公の真希はとっても可愛い。ターン現象のことを『くるりん』と名付けるあたりのセンスがmomo☆のハートをくすぐります。わたしがこのくるりんに巻き込まれたらどんなになっちゃうのだろう。きっと真希のように前向きに、けなげに、マジメには生きられないと思う。どんなに食べてもどうせ1日経ったら元に戻っちゃうのだから、メチャ食いしちゃうだろうし、ブティックに勝手に入って日替わりでいろんな服を着て街を歩くだろうし・・・でも誰も見てくれないんだけど・・・、でもつまらないから自殺しちゃいそう・・・。あ、でも死ぬこともできないんだ。辛いだろうなぁ。


 


この作品は牧瀬里穂さん主演で映画化されてるのですが、高村薫さんと間違って買ってしまったくらいですから、momo☆はそんなこと当然知らずに読んでいました。映画化されてるとその演じた役者さんで登場人物をイメージを作ってしまうので、知らない方がより楽しめることは言うまでもないでしょう。
例えば宮部みゆきさんの「模倣犯」のピース役は中居正広はまあいいかなって思うけど(映画自体はサイテーですけどね)、「クロスファイア」の矢田亜希子さんはどうなんだろう・・・。もっと地味な美人タイプの方がいいかなって思うしね。
貴志祐介さんの「青の炎」だって何で主人公の恋人役が松浦亜弥なんでしょ。ただのアイドル映画になっちゃうよね。
まだ製作中だけど、福井晴敏さんの「亡国のイージス」の先代伍長が真田広之って・・・かっこよすぎ。もっと野暮ったい感じの人じゃないと合わない。


もちろん十人いれば十通りのイメージがあるんだから、ぴったり一致することはムリだとは思うけど、明らかに違うっていうのは考え直してほしいなぁって思います。そりゃお客が呼べる役者さんじゃないとってのもあるんでしょうけど。



で、ターンの真希に牧瀬里穂さんのチャキチャキっとした元気なイメージは合わないと思います。わたしが真希のイメージは相武紗季さん。設定よりかなり若いけど、ほんわかした印象が真希のけなげな人物像にぴったりなような気がしました。