momo☆彡のスタイル。II

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サスペンスの女王?:顔に降りかかる雨

momo☆の読書のペースはかなり速いです。
今日、栃木県の佐野に出張だったんだけど、行き帰りの電車で長編小説を一冊読みきってしまいました。
読んだのは桐野夏生さんの「顔に降りかかる雨」。

第39回江戸川乱歩賞を受賞したこの作品の主人公は、元私立探偵の村野善三を父に持つ村野ミロ。親友の耀子が失踪し、彼女の恋人が預けていた1億円も消えてしまいます。それでミロが耀子と共謀して1億円を奪ったとして疑われ、耀子を探すハメになって事件に巻き込まれていきます。やがて親友が殺害されていたことがわかって・・・というミステリー&ハードボイルド。


桐野夏生さんは、「OUT」で第58回エドガー賞に、日本人として初めて最優秀作品賞にノミネートされたことで有名な作家さんで、女流ハードボイルド作家との先駆けとも言われています。
momo☆が桐野さんの作品を最初に読んだのは「ファイヤーボールブルース」で、その次に読んだのが「水の眠り灰の夢」。この「水の眠り灰の夢」は「顔に降りかかる雨」の村野ミロの父の善三の若い頃、週刊誌記者時代のお話。この物語がとってもよかったので、その続編・・・というか、娘のお話だからとっても期待してたんだけど・・・。


 


見事に裏切られました。


 


ミロは失踪した親友の愛人である成瀬といっしょに親友を探すんですが、この2人はやがて恋愛関係になっていきます。で、この成瀬が結局は犯人だったってわけ。そもそもミロと成瀬がこの程度のやり取りでなんで恋愛関係になるかもよくわからないし、主人公が探偵のまねをして、友人の行方を追うという設定がありきたりすぎるし、最後の謎解きのシーンも、主人公が長セリフで真犯人に一方的に語りかけるんですが、真犯人は結局身近な人物だった・・・って、まるで、クライマックスが崖の上に犯人を追い詰めてダラダラ説明するみたいなお決まりの2時間サスペンスのパターン。殺人に至る動機もほんと意味わかんなくて強引。


今、momo☆は続編の「天使に見捨てられた夜」を読みかけていますが、こっちの方がまだ面白いです、今のところ。これもつまんなかったら、OUTも読まないかな?


 


momo☆がミステリーにはまるきっかけになったのは、宮部みゆきさんの「理由」を読んでから。これから宮部さんの現代ミステリーは全部制覇したんだけど、今の宮部さんってテレビゲームばかりしてて作品のレベルがすごく落ちてる。昨年暮れに出した「誰か ----somebody」もつまんなかったし。