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固ゆで卵って懐かしい味:ハードボイルド・エッグ

Kei助のことに夢中になっててすっかり忘れてたけど、ちゃんと本も読んでたりします。今回はコレ。


荻原浩さんの『ハードボイルド・エッグ』。笑えます。


レイモンド・チャンドラーのハードボイルド小説の主人公、私立探偵フィリップ・マーロウにあこがれて探偵になった俊平だけど、実際にやってる仕事は迷子になったペット探しばかりだし、やることなすこと理想とは大違い・・・。
美人秘書をねらって求人を出したら実際に来たのは80歳の綾というおばあちゃん。その涼平と綾が殺人事件(?)に巻き込まれてドタバタしながら解決に向けて活動を開始すると最後には意外な犯人が明らかになるのです。



ま、実際にはそれはどうでもよくて(笑)、俊平のまったくサマにならない生き様と、綾との掛け合いがとっても楽しい。とってもくだらない話なのだけど、最後の最後、とっても泣けます。

マーロウの言葉「強くなければ生きていけない、優しくなければ生きている資格がない」があらわしてるのは、本当はかっこをつけるためのキザなセリフではないのでしょうね。だって最後の最後、俊平は強くなったし、優しくなったもんね。


ゆで卵はみんな口をそろえて「中身は半熟のほうがおいしい」っていうよね。確かにそうなんだけど、遠足のときに持ってくのは固ゆでの卵のほうがいい。
おにぎりの横でアルミホイルに包まってる固ゆでの卵・・・素朴で懐かしい味がしないですか?
読み終えた時、ちょうどそんな感じのキモチになります。


★★★★★。文句なしです。