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あたしも名古屋人なんだなって痛感:東京物語

東京物語
東京物語
posted with amazlet on 06.05.22
奥田 英朗
集英社 (2004/09)
売り上げランキング: 3,419
おすすめ度の平均: 4.58
3 時代の流れ
5 奥田 英朗作品で最初に読んだ作品
5 文章それぞれに思い入れの残る


奥田英朗さんの『東京物語』です。


多分、奥田さん自分自身のことだと思う田村久雄が、18歳から上京して29歳になるまでの12年間、ジョンレノン暗殺、キャンディーズ解散、名古屋オリンピック誘致失敗、江川初登板、ベルリンの壁崩壊・・・1970年代後半からバブル崩壊直前の90年代前半まで当時の世相や風俗を織り交ぜて書き上げた連続短編集です。
その日、あたしは何をしてたのだろうと、その頃の自分を思い出しながら、タイムスリップできちゃう感じの楽しい作品です。


あたしは主人公の久雄よりもう少し遅く生まれてるけど、あたしも名古屋生まれで、18歳から上京してきた人なので、このお話がとってもよくわかる。
名古屋の人はすぐに「やっぱ名古屋がええでしょ? はよ戻ってこやー」とかする言うし、隣近所の干渉も厳しいし、結婚したら一人前って言う考えがいまだに染み付いてる、巨大な田舎町だもん。


あたしが上京したのはちょうど円高不況真っ只中の頃で、就職はバブルの頃。どん底と、毎日がお祭り騒ぎのような日々、両方知ってるから、最後の「バチェラーパーティー」は感慨深かったです。


あと笑えたのが「名古屋オリンピック」。
あたしも久雄たちと同じでぜったいに名古屋にオリンピックが来るって信じてたし、名古屋に住んでる人みんな疑ってなかった。ローカルニュースでも事実上名古屋に決まってるみたいな報道してたしね。もし当時の名古屋を知らない人がいたらこの話、大げさすぎるって思ってしまうかもしんないけど、これ、本当にこんなんだったんだから。
あたしも東京に住んでるいとこに「88年の名古屋オリンピック、うちに泊めたるで絶対見にきやーよ!」って言ってたもん(笑)。
今思い返すと、すんごくバカげてるけどね。
いまだに名古屋はオリンピック落選の屈辱から抜け出せないでいる気がするのはあたしだけじゃないと思う。


ちょっと苦言を呈するとすれば、当時の風俗とか流行ってた物の説明がちょっとくどいっていうか、細かすぎるってことかな。あんましクドイすぎると逆にリアリティーがなくなる気がします。
そんな点も考慮して、評価は★★★★☆。
買って損はない本です。奥田さんファン以外でも、奥田さんを読んだことない人にぜひ手にしてもらいたいなぁ。