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横溝正史的世界:長い腕

第21回横溝正史ミステリ大賞受賞作、『長い腕』を読んでみました。

長い腕
長い腕
posted with amazlet on 06.10.15
川崎 草志
角川書店
売り上げランキング: 168,869
おすすめ度の平均: 3.67
4 ネット犯罪
4 最高とまではいかないが・・・・
3 歪み

冒頭で、総武線快速列車が秋葉原に到着後、車内で殺人事件がおきるというところで、「総武線快速は秋葉原に止まらないのよ」という激しいツッコミを心の中でしながら読み始めました。
いきなりネタバレですが・・・、日本各地で起きた事件や事故が、江戸時代の大工が建てた家に密かに細工された「歪み」が原因だったというミステリーで、途中の描写もなんとも横溝正史チックな本でした。
あまり先入観もなく素直に読み始めたんだけど、やっぱし横溝正史ミステリ大賞受賞作っていうのは、ああいう作品しか選ばれないのでしょうか。あたしは苦手だなぁ。あの独特の世界観が理解できない。


主人公汐路が、自分の勤める会社の同僚の自殺と、故郷の中学で女学生が同級生を猟銃で射殺するという二つの事件を、両方の当事者が同一のキャラクターグッズを身に着けていたことに気づいて、故郷に戻って事件の調査を始めるのだけど、その時点で特に奇妙でもなかったいろんな事件と、ケイジロウとを安易に結びつけることができたとして、あんな嫌がっていた自分の故郷に帰って、ケイジロウについて調査を始めるのか、そしてなんでそこまで首を突っ込んでいくのか、正直よくわかんなかったです。
それに謎の行動をする早瀬村の登場人物たちを、何でもかんでも精神を狂わせちゃってるっていうああいう描写もなじめません。だって気が狂ったことにしちゃえばなんでも成り立っちゃうし、説明も要らなくなるじゃない。で、その狂気の原因が江戸時代にその家を建てた敬次郎の仕業・・・わざと歪みを仕込んでその家に住む人間たちの精神を狂わせてやろうという企みのせいだったというオチなんだけど、よくもまあ誰も建て替えようとしなかったものよね、だって住んでて気持ち悪いはずでしょ、そんな家に。


あと、冒頭のゲーム開発現場の細かい描写があとあとでどういう風にかかわってくるのかって期待してたんですけど、結局まったく関係なかったのには驚きました。だったらもっとアッサリ書いちゃえばいいのに、いったいなんだったのかしら。あたしはゲームしない人なので、物語に関係ないのであれば、はっきり言ってどうでもよかったです。


もういちど読み返せば、合点がいかなかったつじつまもちゃんと頭に入ってくる(理解できるかどうかはともかく)のかもしれないけど、もう読む気もしないです。


ああいう世界が好きな人にはたまらない作品なのかもしれないけど、あたしは完全にNG。
だから申し訳ないですけど純粋にミステリー作品として謎解きのつじつまとか読みやすさとか構成の巧みさっていう部分だけで評価させてもらっても、★★☆☆☆が精一杯だと思いました。