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飽きさせないスピーディーな展開がいいっ:[]交渉人[] 遠野麻衣子・最後の事件

交渉人 遠野麻衣子・最後の事件
五十嵐貴久
幻冬舎 (2007/09/11)
売り上げランキング: 787
おすすめ度の平均: 4.5
5 「交渉人」よりいい
5 ジワジワと面白い作品です。
4 400ページを一気読み。


五十嵐貴久さんの『交渉人』の続編の書き下ろし作品です。今回は原稿用紙800枚を越える超長編なのですが、そのボリュームを感じさせないくらいスピーディーな展開と読みやすさが光りました。まるで映像を見ているかのような細かいシーンチェンジが効果的でした。


前作『交渉人』から二年後。主人公の遠野麻衣子は警視庁広報課に身を置いていましたが、彼女に「シヴァ」という人間から爆破予告の電話が入る。シヴァの要求は十年前の地下鉄爆破テロの首謀者・御厨徹の釈放。これ以降、警察はシヴァの要求に振り回されることになるのですが、犯人との交渉役に指名されたのは、犯人の姿を見ていて、シヴァからも指名された麻衣子でした。限られた時間の中、麻衣子は果たして犯人とどう交渉し、爆弾テロを未然に防ぐことができるのでしょうか。そして麻衣子のプロファイリングと麻衣子の熱意に巻き込まれていった数少ない協力者によって意外な真犯人が明らかになるのです。最後の最後、麻衣子の最後の交渉が始まるのでした。


オウム真理教地下鉄サリン事件を下敷きにしたお話にはいささか食傷気味ではありましたが、このお話はそこから大きくストーリーを展開させて、大変リアリティがあるお話になっていますし、かつとてもスケールの大きなお話になっています。前作はちょっとダルさがあっただけに、うれしい誤算でした。
評価は★★★★☆。最後のクライマックスにたどり着くまでの展開がちょっと強引って言うか、そこまで何でわかるのかっていう説明が不足していたし、あまりにムダがなさ過ぎたような気がします。そこまでうまくいかないでしょ、普通・・・っていう感じがしましたので1つ減点です。