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ZERO1後楽園大会「ZERO1 WRESTLER'S 2」


昨夜(2009年4月29日)のZERO1を観戦してきました。
実はZERO1は、ZERO-ONEZERO1-MAX時代を通じて、初観戦です。厳密に言うと、ZERO-ONEの「ZERO-ONE U$A」愛知県体育館大会(2003年8月10日)は生で観戦してはいるのですが、「本体」としての興行を観戦するのは今回が初めてでした。
観戦しようとするきっかけは、大好きな大鷲透選手が参戦するからだったのですが、あたし的にカードがすごく豪華だったので、重い腰を上げて後楽園ホールまで出かけたのでした。考えてみたら、1月のマッスル・ハウス以来のプロレス生観戦。個人的な都合&こだわりもあってプロレス生観戦から足が遠のいていました。
いろいろ考えて、今回は写真は一切なし。記憶に焼き付けるべく熱く見てきました。


では簡単に観戦記などを

第1試合 ZERO1 vs BJW

植田使徒、×斎藤謙 vs <大日本> ○石川晋也、岡林裕二


ZERO1大日本プロレスの若手同士のタッグマッチ。いかにも「プロレスの第1試合」的な試合。少ない技ながらも気合を前面に出した熱い攻防に場内はいい具合に温まった感じです。
あたしはサムライTVで大日本の石川選手と岡林選手はよく見ていたのですが、ZERO1の二人は初めて見ました。体格で勝る岡林選手が終止試合の主導権を確保し、好連携から大日本軍の貫録勝ちっていうところでしょうか。

第2試合 ZERO1 vs バトラーツ

藤田ミノル、小幡優作 vs <バトラーツ> 石川雄規、×矢野啓太


「燃える情念石川雄規選手のバチバチファイトが見られるかと期待していましたが、それ以上に矢野啓太選手の頑張りとトリッキーな技の入り方に場内が魅せられました。
藤田ミノル選手を見るのは初めてだったのですが、ヒールもベビーも、シリアスもコミカルも何でもできる素晴らしい選手ですよね〜。正直昔は嫌いでした。佐々木健介選手をからかってた時代とか、K-DOJOの初期の時代とか。ミノル選手もZERO1という自分の家を見つけ、高岩選手や日高選手と出会ったことで何倍にも成長した気がしますね。
ところで、小幡選手ってまだXWF所属じゃなかったでしたっけ?

第3試合 ZERO1 vs ソウルコネクション

佐藤耕平、×浪口修 vs <ソウルコネクション> ○大鷲透菅原拓也


大好きな大鷲選手の登場する試合です。場内はZERO1の二人へよりもソウルコネクションの二人への歓声のほうが大きかったように思いました。
ともに体格の大きい佐藤耕平選手と大鷲透選手とのぶつかり合いから試合はスタートしましたが、途中からは浪口選手がソウルコネクションの二人からおちょくられながらいたぶられる展開になりました。佐藤選手の見せ場もそれほどなく・・・というよりソウルコネクション側の巧みな試合運びに翻弄されて見せ場を作らせてもらえず、最後は浪口選手が大鷲選手のボディープレスを受けて轟沈。
試合後、大鷲透選手が浪口選手の持つベルト(NWAインターコンチネンタルタッグ王座と思われます)に挑戦を表明しています。

第4試合 We are the real wrestlers!

×大谷晋二郎 vs ○田中将斗


久々の炎武連夢対決。特にテーマらしきものはありませんでしたが、ZERO1トップの二人の炎武連夢対決が「第4試合」に組まれていることの意味は大きく、今のZERO1をいい意味でも悪い意味でも象徴しているような気がしてなりません。
試合は炎武連夢の二人にしか出せない熱い熱い戦いでした。コーナーポスト上での攻防は場内から悲鳴が出るほど。顔面ウォッシュ、スーパーフライなどのお約束の攻撃ももちろん見れて満足度100%です。
そんな行き詰る攻防の中で先にフィニッシュ技を出したのは大谷選手のほう。スパイラルボムで勝負あったかに思えましたが、カウント2.99で田中選手が肩を上げました。ここで決め切れなかった大谷選手の手から勝利がこぼれ落ちてしまいます。
最後は田中選手がスライディングDを決めて貫禄勝利。かっこいい!!!!

セミファイナル(第5試合) NWAインターナショナルライトタッグ選手権試合

<王者組>○日高郁人、澤宗紀 vs <挑戦者組>稔、×臼田勝美


澤くん大好きです。いちいち余計な動きをするところが大好きです。顔も体も大好きです。澤くんでどんぶりめし1杯食べれます。
日高選手の「ショーンキャプチャー」を一緒に叫びたいです。
一方、臼田選手はあまり好きではありません。バトラーツのころから好きではありませんでした。以前DDTと絡みがありましたが、あの空気の読めなさは、イコール、プロレス頭のなさです。華もありません。
田中稔選手は正直よくわかりません。元「ヒート」で、奥さんが府川由美さんってことくらいしか。


この4人、全員バトラーツ出身です。澤くんは今もバトラーツ所属です。ということはこのリング上で「バチバチ」が見れるわけですね。これは楽しみ倍増なのです。
そんな期待通り、いえ、期待以上のバチバチファイトでした。
日高選手が左腕を執拗に狙われる、王者組には厳しい試合展開。終盤は臼田選手と日高選手が攻守激しく入れ替わる展開で、澤選手が稔選手を押さえつけたりその逆だったり。
最後は日高選手の豪快な蹴り(野良犬ハイキック)が臼田選手に決まって、完璧な3カウントフォール勝ち。
試合後、挑戦者組が「試合結果に納得はしているけど満足はしてない。もう1度だ。」と再戦をアピールしました。

それにしても澤くんは本当に素晴らしいです。本気でバトラーツ、見にいきたいです。でも北千住とか越谷は遠すぎます。阿佐ヶ谷でもいいか・・・。

メインイベント(第6試合) 世界ヘビー級選手権試合

<王者>○崔領二 vs <挑戦者>×関本大介(大日本)


3月の靖国神社大会で大谷選手を破って王者になった崔選手。崔選手が王者になったときは「あいのりレスラー」という見出しでそこそこ大きく報じられました(今回もスタンドにもそれらしい人がちらほらいましたね)。
その初防衛戦の相手は同世代の関本大介選手です。これってすごく重要。田中将斗選手でも佐藤耕平選手でもなく、関本選手。関本選手といえば、第1回の火祭りで、バトラーツ所属選手がドタキャンする騒動の中、大谷選手に出場を直訴し大抜擢され、想像以上の健闘をして周囲を驚かせたというのが印象的ですが、それから8年のときを経て、当時新人だった崔選手とメインでタイトル戦を行なう・・・、しかも、関本選手にとって「世界」と名のつくベルトへの初挑戦というのが、ZERO-ONE旗揚げから知っているあたしにとってはものすごく感慨深いものがあります。

試合は誰もが予想したとおり、小細工のない正面から激突する熱い熱い戦い。関本選手があふれんばかりのパワーで圧倒すれば、崔選手の蹴りで押し返す、激しい攻防で場内のボルテージは最高潮に!
試合終盤、満を持して出した関本選手のぶっこ抜きジャーマンが炸裂し、勝負あったかと思われましたが、カウントは2.99。ここで「関本選手の敗戦フラグが立ってしまった」と感じてしまったのですが、結果はそのとおりに。最後は崔選手の伝家の宝刀「那智の滝」(ダイビングダブルフットスタンプ)が決まって完璧な3カウント。崔選手が見事初防衛を果たしたのです。

総括

何度も言いますけど、炎武連夢を差し置いてメインを任された若い二人の試合は、その内容も熱も、炎武連夢を超えていたと思います。もちろん炎武連夢の試合も面白かった。けど、ファンの予想を超えるような内容ではなかったように思います。マンネリとまでは言わないにせよ、様式美を感じてしまうような部分もあって。
逆に崔選手にとっては、自分がZERO1の新エースであるということを世に認識させるエポックメーキングな試合になったのではないでしょうか。
団体としての問題は、今のZERO1において崔選手の同世代が佐藤耕平選手くらいしかおらず、その下の世代との実力差が大きい点です。対戦相手を外部の選手に求めなくてはならない点でしょう。
それと、今回は「正体不明な外国人選手」とか「得体の知れない海外の団体」が一切出てこなかったんですよね。ZERO-ONE時代から、AWAやNWAに乗っ取られるというアングルを多用し、今も正体不明の団体WPFに乗っ取られて一時活動休止を宣告される・・・というギミックの最中なのですが、ファンはもうそういうのに飽き飽きしていると思うのですよね。
中村祥之・FOS元代表(ギミック上は中村氏がZERO1の権利をWPFに譲渡したことになっている)も試合が終わるたびにリングサイドをうろちょろして、そういう細かい胡散臭い演出めいたことしなくてもいいので、リング上でのストーリーをもっと大事にしたらいいのにって思うんです。
もちろん、アングルだのギミックだのブックだのを否定はしませんよ、プロレスなんだもん。でもね、「団体消滅の危機」でファンを煽るのはインディーでは、何度も使い古された古典になっていて、もうそれじゃファンは着いてこないのですよ。ZERO1でももう何度目?
ZERO1って、いろいろストーリー作っては、いつの間にか「ないことになってる」ことが多くて、だったら最初からやらなきゃいいのにって思うことが多い。中途半端なエンタメなら、ないほうがいい。ジャマなだけだから。
逆に言えば、今回の後楽園ホール興行自体が、今後のZERO1の進むべき未来を示していてくれるような気がしました。
あたし的には満足度120%の興行でした。