前半の”リピート”の長い長い説明が終わると、六章すぎからはほぼノンストップで読み終わりました。
それくらい”速い”ペースで物語が動き始めるのでした。
乾くるみさんの「イニシエーション・ラブ」が面白かったので、この「リピート」を買い求めたのですが、全部読み終わった時点では、イニシエーション・ラブのレベルには到達していないように思いました。
世のなか、タイムリープものも多数ありますが、過去に戻る場合、一番問題になるのが「歴史の改変」です。これをどこまで厳密に設定するのが、タイムリープものやパラレルワールドものの難しさだと思いますが、本作ではうまく設定できていると思います。ただ、”常連”の動機が、あまりにちゃっちかったなーと思います。着眼点はすごくいいとは思ったのですが、やはりあまりに退屈な前半がもったいなかったですね。
タイムリープの歴史の改変作品として、まっさきに頭に浮かぶのが山田太一『終りに見た街』です。
あれはすごいお話なんです
さて次は・・・これです。