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感想文

小学校の頃、夏休みの宿題の中で、読書感想文が一番苦手だった。
一度、お姉ちゃんの感想文を丸写しして提出したら、危うく賞をもらいそうになっちゃって、めっちゃ焦ったよ
 

そんなわけで、まとめて読書感想文、イッテミヨッ!
 
神様からひと言荻原浩 ★★★★
MIST池井戸潤 ★★☆☆☆
天使のナイフ薬丸岳 ★★★★★
コールドゲーム荻原浩 ★★★★
探偵倶楽部東野圭吾 ★★☆☆☆
新宿・夏の死船戸与一 ★★★☆☆


今、あたしの中では、荻原浩が面白い
たとえシリアスな内容でも、登場人物が話す言葉はユーモアがあって、心が温まる。
神様からひと言』は、お客様相談室に左遷された若手社員の奮闘の物語。お客様のクレームと戦いながら、半人前だった主人公が人間として成長していく主人公に共感します。出てくる人は一癖もふた癖もあって、思わず笑ってしまいます。サラリーマンやOLにはぜひ読んでほしいな。
 

コールドゲーム』もよかったですよ。
中身はサイコサスペンス。でも荻原さんが書くと、おどおどろしい物語には決してならない。犯人がただの異常者では終わらせないところがさすが萩原さんだなって思う。エンディングが悲しすぎたけど、それはある意味、イジメをした報いを受けたわけで、いじめた側を決して許さなかったのも、萩原さんの優しさなんじゃないかなぁ?
 
荻原さんの作品はどれもハズレがない。今のトコは。
とっても高いレベルで安定した作品を世に送り出してくれてる。でも、抜けた作品もないかも。なんていうのかなぁ、アクが足らないんですよね。荻原さんじゃなきゃ!っていうのが感じないんですよね。



★5つは、今年の江戸川乱歩賞を受賞した『天使のナイフ』。
ここ2年の乱歩賞は低調だったけど、今年はすごくよかった。
テーマは少年犯罪や少年法、そして犯罪被害者の問題で、今となってはあまり珍しくないテーマなんですけど、後半の大どんでん返しに「そー来たか!」って脱帽しました。
主人公があまりにいい人すぎてうそっぽく感じてしまう場面もありました。
同じようなテーマに東野圭吾さんの『さまよう刃』っていうのがあります。こっちはミステリーというより、犯罪被害者の怒りや悲しみに焦点を当てた作品で、貫井徳郎さんの『殺人症候群』や、小杉健治さんの『原島弁護士の愛と悲しみ』でも扱われてるのですが、これも犯罪被害者の怒りを描いてる作品です。これら名作と比べちゃうと正直かわいそう。
でも『天使のナイフ』は名作と一線を画したミステリーとして見てほしいな。ミステリーとしてならかなりいいデキだと思いますよ。