momo☆彡のスタイル。II

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辻村深月さん『太陽の坐る場所』を読み終わりました。

ちょっとペースが遅かったですが(いつもが速すぎなのですが)、さきほど辻村深月さんの『太陽の坐る場所』を読み終わりました。
中盤までが、キョウコと響子という描き分けで読者を翻弄し、後半で一気に種明かしをする。読み手であるあたしも多少混乱させられましたが、終わりに向けて一気に回収すると、霧が晴れたように物語ができあがっていくのです。
その響子とキョウコ、鈴村とリンちゃん、里見と聡美、トラップばかり。いくら気を付けてても、まんまと辻村深月さんの筆力で巻き込まれていました。

あたしはクラス会も同窓会も出た体験ことがないのですが、何年かぶりに集まって、クラスメイトに「差」を見せつけられたり、充実ぶりを自慢したり、きっとそんな虚栄心と、答え合わせと、自意識とが、マウントを取り合うような、イベントなんだろうなっていうあたしの偏見。果たしてこの作品を読んで、あたしもイメージもまんざらではないとちょっと誇らしく思ってみたり。

物語は決して退屈ではないのですが、物語の叙述トリックが途中から間延びしちゃってる気もします。
そんな意味で、駄作ではないけど、筆者と読者の「せめぎあい」に、退屈する一冊だっという印象を禁じえません。叙述トリックの作品は、後から二度読み返しする必要があるんでしょうけど、そのモチベーションを抱けない、あまりオススメできない作品でした。


さて、次は、超久しぶりの浅田次郎さんの作品を読もうかと思っています。

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