超美形ミステリー作家の吉祥院慶彦が型破りな推理から事件の真相を究明してしまう連作短編集です。
収められてる作品は4つ。いわゆる安楽椅子探偵モノですけど、貫井さんの得意の叙述トリックも惜しげもなく組み込まれていて、まるで吉祥院慶彦が読者であるわたしたちまで手玉にとっているような、そんな作品です。
評価は★★★★☆。
シリーズはあんまし好きじゃないあたしですけど、これはぜひ続編を読んでみたい気になっています。
決して奇をてらった作品じゃありません。ある意味基本に忠実なオーソドックスな作品なのですが、貫井さんにしてみれば直球でもなくフォークボールでもなく、チェンジアップなんでしょうね。肩の力を抜いて、あなたも吉祥院慶彦先生にだまされてみませんか?