momo☆彡のスタイル。II

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久々に読書ネタ。

しばらく読書について書いてなかったけど、しっかり読んでました。
ただ、ここに書くぞ〜ってほどの作品になかなか出会えなかったりします。
 
読んでたのは、相変わらずの唯川恵さん。ホラー作品の「めまい」と普通の恋愛小説「恋人たちの誤算」。めまいは正直言ってオススメしません。唯川さんの実験的な作品のような気がします。まあ唯川さんが乃南アサさんのマネをしたら・・・って感じでした。
 
そのほかだと荻原浩さんの「明日の記憶」。
若年性アルツハイマーにかかった男性が、自分が自分でなくなっていく恐怖と悲しみと戦いながら、最後はすごく残念なんだけど、ちょっとだけうれしくなってしまうお話でした。映画化するらしいです。アルツハイマーを扱ったドラマや映画はほかにもあるけど、こういうのを読んだり見たりすると、自分の老後を考えてしまって、ついつい大きな不安に襲われます。多分こういう内容の本はもう読まないなぁ。


 
そして、飲み屋さんで知り合った男性から勧められた、志水辰夫さんの「裂けて海峡」。志水さんのはいわゆる冒険小説でミステリーもあってちょっとハードボイルド。古い作品だけどいい物語でした。ただ主人公の恋人になる女性の行動とか発言がちょっと理解に苦しみますね。
 
で、昨日読み終わったのが、渡辺容子さんの「左手に告げるなかれ」。
これもその男性から教えてもらったんだけど、ここ1ヶ月で読んだ中では、面白かった方でした。
女性作家さんにありがちな女性に対してやたら冷たい姿勢じゃなく、すごくやさしい視点で書かれてるのが印象的でした。
ただね、万引き犯を取り締まる主人公が、元の不倫相手の妻を殺した犯人を捜す動機も弱いし、枚数制限のある江戸川乱歩賞だからしかたがないけど、謎解きもちょっと唐突な感じで、最後で犯人が動機やトリックを「説明的」になりすぎてて、読んでて冷める。たとえば断崖絶壁の上に追い詰められた犯人が探偵とかに一方的に説明しまくって、いよいよ殺されるって時に遠くからパトカーのサイレンが聞こえてくる・・・ような、二時間サスペンスでありがちな最後です。桐野夏生さんの村井ミロ探偵シリーズよりは遥かにマシだけど。
あと個人的には犯人が変装してて、実は同一人物でしたっていうのは反則だと思います。雫井脩介さんの「虚貌」なんかその最たるもの。
でもでも、いろいろ文句をつけちゃったけど、けっこう面白かったから、今も渡辺容子さんの「流さるる石のごとく」を読んでます。