今週は、パソコン月刊誌の発売があったので、小説を読むペースは遅くなりました。
ここ2週間で読んだ本は、こんだけ。ついでに評価もしてみました。☆5つが満点です。
- 『時の渚』 笹本 稜平 ☆☆☆☆
- 『ベター・ハーフ』 唯川 恵 ☆☆☆
- 『司法戦争』 中嶋 博行 ☆☆☆☆
- 『誘拐ラプソディー』 荻原 浩 ☆☆☆☆
- 『22歳、季節がひとつ過ぎてゆく』 唯川 恵 ☆
中でも一番よかったのが、時の渚でした。
犯人探しではなく、人探し小説っていう感じでしょうか?ハードボイルドでもないし。
親と子とか血のつながりとかを考えさせてくれる感動の一冊です。
派手なアクションはほとんどなくて、謎解きもあまり難しくないし、文章も読みやすいです。
評価が満点じゃないのは、犯人が逮捕されてから解き明かされる真実が「え〜、そんなのありうるのぉ?」って感じだったから。もっとシンプルでよかったし、最後の最後の父親からの手紙で明かされる主人公の出生の秘密ははっきり言って要らないものだったように思います。
その次が誘拐ラプソディー。これも秀作でした。
荻原浩さんの本を読むのは、明日の記憶に続いて2冊目です。誘拐コメディーって感じの本で、チョーまぬけな誘拐犯と、無邪気な子供が織成すドタバタ劇なんだけど、最後の最後、父親とキャッチボールをするシーンは感動です。明日の記憶もそうなんだけど、萩原さんはきっと人間が大好きなんだろうと思う。わたしみたいに人間が嫌いな人からするととてもうらやましい。読み終えたあと、少なくても1日だけは他人にやさしくなれる、そんな本でした。☆5つあげてもいいんだけど、限りなく5に近い4つってことにしときます。
司法戦争も悪くなかった。中嶋博行さんの本も、検察捜査に続いてわたしにとっては2冊目。
で、確かに面白いのだけど、いろいろ詰め込みすぎで読み疲れました。
検察捜査と同じように、予算と人手が絶対的に不足している日本の司法制度を背景にしてて、主人公が殺人事件を捜査していくと、その背後に暗黒の部分に突き当たるっていうお話で、物語はぜんぜん違うのだけど、検察捜査と同じようなテーマだったので、ちょっと途中で飽きてきた。
☆は4つだけど、3つに近い4つ。
検察捜査と同じように、主人公は女性。今は中嶋さんの3冊目を読んでるけどこれも主人公は女性。別に女性である必要もないんだけど・・・。天海祐希さんのファンとか?
最後に唯川恵さんの2冊。
22歳、季節がひとつ過ぎてゆくの方は読んでてバカバカしくなるような内容だった。少女マンガじゃないんだから・・・。
ベター・ハーフのほうがぜんぜんマシでした。バブルに浮かれてたバカなカップルがどんどん不幸になっていく様は、ある意味「ざまーみろ」みたいな感じで読んでましたけど、1人目の子供が産まれて、2人目を流産したあたりから、だんだんいい感じになってきました。
わたしの学生の頃や働き始めた頃も、わたしの周りはそんなバカばっかだったもんな〜。今ごろ苦労してんのかなぁ?知ったこっちゃないけど。
最近思うだけど、唯川さんの本って、いいのとひどいのとの差が激しい。特に初期の作品ってひどいのが多い気がします。もちろんいいのもあるんだけど。
サマーバレンタインなんて本当に感動の一冊です。でも、22歳、季節がひとつ過ぎてゆくって、ネット上では評判悪くないんですよね。
唯川恵さんの本が好きな人って、唯川さんが書けば何でもいいのかなぁって思ってしまうことがあります。
今週はここまで♪