女子高校生の安藤麻衣子さんが何者かに殺害されて、それをきっかけに展開される連作短編ミステリー。
高校生。繊細で不安定で、外からの力に壊されてしまうほど脆く、無邪気ゆえの残酷さを兼ね備えてる年代だと思います。生きること、死ぬこと。多感な時期だからこそストレートにそれを見つめ、悩んでしまう。
一応ミステリー作品ですけど、ちょっとサイコチックですし、謎解きよりも、冒頭の殺人事件をきっかけに引き起こされる女性たちのそれぞれの物語という印象を持ちました。
いちおう評価は、★★★☆☆とします。
正直言うとミステリーとしては水準だと思うし、お話はよくできてると思いました。ただ一応の主人公は養護の神野菜生子なんだと思いますが、彼女についての描写が物足りなくって、もっと彼女の心の動きについて描いてほしかったなぁって思いましたので、厳しいけどここまでの評価にしておきたいと思いました。
加納 朋子
講談社 (2000/06)
売り上げランキング: 148,503おすすめ度の平均:心の描写が見事!
危麗な物語
一気に読めて優しい気持ちになれます