『MOMENT』、『ALONE TOGETHER』、『MISSING』で話題になってる本多孝好さんの作品です。
あたしはこの3作品を読んだことがなくて、この本がはじめての本多さんの作品でした。
感想はひとことでいうと、とっても新鮮でした。ちょっとホラー&サイコチックな不思議な恋愛小説です。
ホラーって苦手だけど、それはヒトの想いの強さがなせるわざって考えれば、そういうのもアリだよねって思う。
中でも一番よかったのが2作目の「イエスタデイズ」。
父の過去を息子がトレースしていくうちにタイムスリップして昔の父親に会うっていう、ありがちなお話ではあるんだけど、あたしはこういうお話が好き。
若い作家さん(といっても1971年生まれなんだけど)にしては文章が丁寧できれい。若い作家さんって言うと文章が雑でとても読みにくいっていうイメージを持ってるので、こういうさわやかでやわらかい文章が書ける若い作家さんがいたんだってちょっと得した気分です。
評価は、★★★★☆としました。