結論から言ってしまうと、とても楽しい作品でした。
いちおうは家族の再生のお話なんだけど、物語上ではそんなに家庭が崩壊しているようすもなく、どこにでもいるような普通のご家族。
そして、自分自身がこの物語に吸い込まれてしまう錯覚をしてしまう素敵なお話。途中でなんども泣きそうになってしまったし。
そして最後の行で、物語はハッピーエンドに変わる。きっとみんなの期待に沿うような。
映画化してもすごくいいお話になるはずって思ってたら、本当に映画化していたようで、それを知らずに読んでたから、登場人物も、家も、そして座敷わらしも、あたしの頭の中で、自身が物語に入り込んで、登場人物も自由にイメージできたんですよね。
ああ、最高の読後感、そしてカタルシス。
荻原浩さん作品のファンでなくても、万人にオススメできる、いいお話でした。
もっとこの「愛しの座敷わらし」の世界に浸っていたいんですが、あたしにはもう次に読む本が待っています。
直木賞作品。