『流星ワゴン』はけっこういい作品だったから期待したんだけどね・・・。
重松清さんという作家さんはあたしにはいまいちつかみ所がない。けっこう刹那的なんだけど、今ひとつ登場人物の感情が伝わってこないから、読んでてものめりこめない。
出てくる女性のキモチ、特にケチャのキモチはよくわかるんだけど、それだってもっともっと描いて掘り下げてほしかったです。
どうしてもうわべだけをなぞったような、厚いタオルの上から、モノをつかむようなそんな感じがしちゃいました。
「流星ワゴン」のほうがもっと細かな感情の起伏や揺れを描いてた気がしました。
物語に登場するのは、あたしからちょっと年上の人の物語。団塊ジュニアっていうのかな? 東京オリンピック前に生まれた世代。
あたしが子供のころっていうと、オイルショックの後で景気が落ち込んだり、公害が社会問題になったりして、割と暗かった記憶しかないです。
だから万博のころの小学生が夢見た光り輝く未来っていうのがピンとこないのかもしれません。
もうちょっと年上のひとたちには、ハートにドーンと響くのかもしれないけど。
評価は★★★☆☆がせいいっぱい・・・。