momo☆彡のスタイル。II

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エンディングから先読みすると吉、かも。:死んでも忘れない


死んでも忘れない』を読み終えました。


途中、読んでてすごくつらかった。
普通の家族がひとつの小さな事件(ご主人が痴漢に間違われた)ことをきっかけに気持ちがばらばらになってしまい、崩壊に向けて加速していく。
それまで言いたいことを抑えて、いい家族を演じていた3人は、追い込まれて本音をぶつけ合うようになる。最後は親戚の受験生が居候に来たことで家族は再び自分たちを取り戻すことになるんだけど、ね。


『風紋』と同じような話なんだけど、風紋ほど大きな事件じゃなくて誰にでも出くわすかもしれないことだから、他人事とは思えない。エンディングでは家族に新しい命が増えることと、痴漢は狂言で脅迫が目的だったことがわかって元に戻る・・・ということになるんだけど、このエンディングを先に読んだあとで、最初から読み始めたほうが、もっといいお話になるような気がします。これから読もうとしている人にはぜひそうしてほしいなって思います。


さっき「言いたいことを抑えていい家族を演じる」って書いたけど、それは当然のことだと思うんだ。いくら家族だからって言いたいことそのまま言っていいものじゃないし、それはいい家族を演じていることとは違うと思うんです。だからといって、聞きたいことも口にしないで勝手に疑心暗鬼になるのも間違いだよね。だって、困ったことがあれば助け合っていかなくちゃいけないのだしね。そのバランスが難しいのだと思うけど。