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乃南アサさん『雫の街: 家裁調査官・庵原かのん 』を読了しました。

面白かったです。シリーズ2作めの「雫の街: 家裁調査官・庵原かのん」では、神奈川県川崎市が舞台となっているので、ものすごおおおおく楽しかったです。知ってる場所がいっぱい出てくるし。
かのんの仕事は、前作が少年事件の担当でしたが、今作は家庭事件担当に変わるし、時代はコロナ禍が吹き荒れていたつい最近が舞台になっていて、それもあって鮮度が落ちていない。

今回はすごく大事に読みました。
時間は掛かりましたが、ー話ごと、ゆっくり味わいながら。噛み締めながら。脳内で映像化しながら。すぐに読了しちゃったらもったいないですもの。
相も変わらず乃南先生の「リーダビリティー」は本当にすごいです。世間にあまり知られていない家裁調査官という仕事を、いちいち説明することなく、文章の中にうまく溶け込ませて、すっと理解できてしまう。
基本的には、独立した短編として成り立っていますが、そして前の短編で出てきた人物が再登場してかのんに絡んでくるところは、にやりとしてさせるし、連絡短編として楽しめてしまう魔法でした。

読後感もよく、さすがとしか言えません。どの作品でも、乃南アサ作品ならば、安心して手を伸ばせます。
信頼と実績の乃南アサ作品。

ぜひシリーズ化希望します。そして映画化とか。NETFLIXで映像化してくれませんか?
シリーズ化ができれば、きっと音道貴子シリーズと並ぶ代表作になることは間違いないと思います。


さてお次に読むのは、これ。